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コラム

風の時代における成功の価値基準

かつての成功者たちのあり方

これまでの数十年間、日本において成功とされてきた富裕層の中には、倫理的に問題のあるやり方で地位を築いてきた人々も存在する。彼らの成功の多くは、自らの能力や才能によるものではなく、社会の大物に従い、上の言うことを忠実に聞くことで得られたものであった。そのため、自らが本当に望んで築いたものではなく、与えられた「ご褒美」のような形で、成功がもたらされたケースも少なくない。

こうした人々が、そのやり方に悪気があったのか、それとも仕方なくそうしていたのかは分からない。あるいは、彼ら自身も真相を知らされずにレールに乗っていただけだったのかもしれない。しかし、いずれにせよ、彼らの成功は「従順さ」の上に成り立っていた部分が大きい。

風の時代では同じ成功モデルは通用しない

私は、こうした過去の成功者たちの行いを善悪の観点から論じるつもりはない。ただ、これからの時代において、彼らのやり方をそのまま模倣することが適切ではないという点を強調したい。

これまでの成功者たちが提供するアドバイスの多くは、「いかにしてレールを踏み外さずに生きるか」に焦点を当てたものだった。つまり、上に従い、組織に順応し、忠誠を示すことが昇進や高収入につながるという考え方である。

しかし、これからの時代は「風の時代」とも呼ばれ、より自由で個人の価値観が重視される時代へと移行しつつある。そのため、過去の成功モデルに従うだけでは、同じような成果を得ることは難しくなるだろう。

成功者の言葉の違和感を見抜く

過去の成功者たちが発信する言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、慎重に見極めることが重要である。特に、動画やインタビューなどで彼らの話し方や表情に注目すると、違和感を覚えることがあるかもしれない。

たとえば、彼らの口調や表情が妙に上品で穏やかすぎたり、どこか機械的であると感じることはないだろうか。まるで信仰宗教に洗脳されたかのように、自分の言葉ではなく、誰かの意向を代弁しているように見える場合がある。

もちろん、すべての成功者がそのような特徴を持っているわけではないし、高齢の成功者の中にも有益なアドバイスを提供してくれる人はいる。しかし、「なんとなく不自然だ」と感じる直感は軽視すべきではない。

自分軸を持ち、批判的思考を鍛える

これからの時代に必要なのは、自分軸を持ち、批判的思考を鍛えることだ。過去の成功者たちの言葉を参考にすることは構わないが、それを盲目的に信じ込むのではなく、自分自身で取捨選択する姿勢が求められる。

また、成功した人物の肩書や経歴に圧倒されることなく、その人の発言や行動が本当に理にかなっているのか、自分にとって価値があるのかを冷静に判断する力を養うことも大切である。

これからの時代は、従順さではなく、自らの信念と判断力が求められる時代である。 風の時代においては、自分自身の価値観を確立し、自由な発想で新しい成功の形を創り出していくことが、真の豊かさにつながるのではないだろうか。

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