かつて、多くの影響力を持つ人々が、あの注射を推奨していました。2021年前後、医師や有名タレント、インフルエンサーたちが「安全だ」と声をそろえて発信し、「打て、打て」と促していました。しかし、時が経ち、その安全性に疑問が投げかけられるようになると、彼らの態度は一変しました。
過去に投稿した動画やSNSの発言が、まるで「黒歴史」のように扱われ、あるいは裁判での証拠になりかねないという危機感からか、削除依頼が相次いでいるといいます。X(旧Twitter)などのSNS運営会社に削除を求めたり、過去の発言をなかったことにしようとする動きがあるようです。
しかし、驚くべきことに、当時の発言が間違いだったと公に謝罪する人はほとんどいません。「あの頃の私は間違っていた。申し訳ありません」と誠実に認める人はごく少数。ほとんどが手のひらを返し、黙って過去を消し去ろうとするのです。
偉い人、影響力のある人、大人ですら、こんなものなんだという現実に、がっかりせざるを得ません。都合の悪いことはなかったことにし、責任を取らず、謝罪もせず、ただ時の流れに乗じてしれっと生き続ける。それが「スタンダード」になってしまっているのが、今の社会なのかもしれません。
望むらくはこれからの社会では、正直者がバカを見るのではなく、間違ったときにはきちんと認め、謝罪し、社会への影響を是正する。そんな誠実な対応が求められるのが妥当な常識とされるべきです。ただし、今のところ、そうした理想にはまだ遠いのが現実です。
びっくりするくらい、世間的に「ちゃんとしている」とされる人々ですら、簡単に手のひらを返し、間違いを認めるどころか隠蔽しようとする。まるで子供が悪事を隠すかのように。
これを知ると、悲しみや怒りを覚える人もいるかもしれません。でも、そんな現実がある以上、私たちは他人の手のひら返しに振り回されない生き方を考えるべきなのかもしれません。どこの誰が、いつ、何に対して、どんな風に手のひらを返しても、自分が影響を受けずに済むような生き方を選ぶ。
悲しいことかもしれませんが、これからは「自己実現」と「自己防衛」のバランスがより重要になっていくのでしょう。社会がどう動こうとも、個々の選択が問われる時代です。
今の時点では、それが現実なのかもしれません。