はじめに
かつて、シータヒーリングの掘り下げ対話型セッションは、互いに技術を評価し合い、成長の場として機能していました。上手い・下手が明確に分かり、適切なフィードバックが行われることで、ヒーリングスキルやカウンセリング能力を磨く意義があったのです。
しかし、現在のスピリチュアル業界では、フィードバックの場が消え、「創造主がこう言っているから最高最善」といった自己満足の言葉が横行しています。これでは、対話スキルもカウンセリング能力も向上せず、むしろ劣化してしまう。今回は、スピリチュアルの世界が抱える課題と、それに対して私がどのような道を選んだのかを語ります。
スピリチュアル業界の現状と問題点
1. フィードバックが成立しない環境
本来、シータヒーリングのようなセッションでは、適切なフィードバックを通じて技術を磨く場があるべきでした。しかし、現在では「創造主の言葉だから正しい」という考え方が根付き、批判や指摘が封じられてしまっています。その結果、セッションスキルは向上せず、思いつきの発言がまかり通る状態になっています。
2. 指導者の未熟さ
インストラクター自身が、体系的な指導方法を学んでいないため、実力のある人でさえ「どう教えるか」がわからない状態です。チャネリングができる=セッションができる、という安易な構図が出来上がり、教育の質が低下しています。インストラクター養成講座も形式的で、「人に教える技術」を訓練する機会はほとんどありません。
3. 無責任なチャネリングの使い方
チャネリング自体は有効なツールですが、都合の悪いことから逃げるための「言い訳」に使われることが増えました。「これは私の意見ではなく、創造主の言葉です」と言えば、どんな発言でも免罪符になる。結果として、曖昧な表現が横行し、クライアントを傷つけるケースすらあります。
私が選んだ新たな学びの場
こうした状況に辟易していたときに出会ったのが「交渉アナリスト」の講座でした。ここでは、確立された型に基づき、参加者同士が相互にフィードバックを行いながら、スキルを高めていきます。単なる誹謗中傷ではなく、建設的な指摘を受けることができる環境に、私は感動しました。
私自身、まだ経験も浅く、交渉のワークでは毎回反省点が多いですが、その分成長を実感できます。適切なフィードバックがあることで、「話す・伝える・聴く・わかりあう」という対話のスキルを高めることができるのです。
スピリチュアルとビジネスの対話スキルの違い
スピリチュアルの世界では、本来「見えないもの」を言葉にして伝えるという、高度なコミュニケーション技術が求められます。しかし、2010年頃をピークにスピリチュアル業界は劣化し、単なる妄想や自己満足の場と化してしまいました。
一方、ビジネスの世界では、交渉やプロジェクトマネジメント、コーチングといった実践的なスキルが重視されます。特に近年は、パワハラ文化が淘汰され、建設的な対話が求められるようになりました。
スピリチュアルの世界こそ、高度な対話スキルが必要なはずなのに、現実逃避の場と化してしまっている。この状況に私は危機感を抱き、より実力が磨ける環境を求めてビジネスの世界へと軸足を移すことにしました。
今後の展望
スピリチュアルヒーリングが、再び「実力が可視化できる場」として機能することを私は望んでいます。しかし、現状ではそれを実現する仲間が見つからない。
そこで私は、まずはビジネスの世界で対話スキルを磨きながら、適切な指導ができる人材を育成することを目指しています。本当はスピリチュアルの分野でやりたかったことですが、現状の環境では難しいため、まずは「対話のプロフェッショナル」として確立した分野で実績を積んでいきます。
スピリチュアル業界においても、実力が適切に評価され、正しく磨ける場ができることを願いながら、私は今できる最善の道を進んでいくつもりです。
まとめ
- かつてのシータヒーリングは、互いにフィードバックし合い、スキルを磨ける場だった。
- 現在は「創造主がこう言っている」という言葉が免罪符になり、無責任な発言が横行している。
- インストラクターの指導力不足が問題で、適切な教育がなされていない。
- 交渉アナリストの講座では、適切なフィードバックを受けながら実力を磨く環境がある。
- ビジネスパーソンの方が対話スキルが高く、実力を積みやすい環境が整っている。
- 将来的には、スピリチュアルヒーリングの世界にも、適切に実力が可視化される場を作りたい。
私は今、ビジネスの世界で対話のスキルを磨きながら、いつかスピリチュアルの世界でも真に実力が磨ける場を創りたいと考えています。対話のプロフェッショナルとして、これからも歩み続けます。