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コラム

若手Z世代社員の「私は頑張ってもできないので許してください」はビジネスで通用するのか?

はじめに

企業の研修担当を数年務める中で、若手社員の価値観や働き方が大きく変化していることを実感する機会が増えました。特に最近耳にするのは、「私は頑張ってもできないので許してください」という驚きの言い分です。このような姿勢が企業の成長にどのような影響を与えるのか、さらには日本社会全体としてどうなっていくのか、考えてみたいと思います。

「頑張ってもできないので許してください」が常識化する時代

これまでの企業文化では「努力して克服する」というのが当たり前でした。しかし、最近の若手社員の中には「自分はこういう体質なので、努力はしているつもりですが、成果が出ないことは理解してください」と主張する人が増えています。

例えば、

  • 「業務中に居眠りしてしまう体質なので、起きようとする努力を評価してほしい」
  • 「自分にはマルチタスクが向いていないので、業務が遅くても責めないでほしい」

といった主張をするケースが見受けられます。

怒るのではなく、純粋な疑問として「このままで生きていけるの?」

若手社員に対し、単に「けしからん!」と怒るのは簡単ですが、問題の本質はそこではありません。

「このままで社会で生き残れるのか?」という根本的な疑問が浮かびます。これまでの世代は、「甘えていては生き残れない」という前提のもとで成長してきました。しかし、今は叱ることが難しくなり、「怒らずにどう伸ばすか」が求められる時代です。

「叱らずに伸ばす」企業の選択

驚くべきことに、「こうした若手を無理に叱らずに受け入れる」企業が増えてきています。そして、意外にもそれらの企業の業績は大きな問題なく伸びていることもあります。

企業側の対応としては、

  • 厳しく指導せず、本人のペースで成長させる
  • 個々の特性を受け入れ、働きやすい環境を整える
  • 根気よく対話を続け、意欲を引き出す

といった方向にシフトしています。

これが日本社会全体に与える影響は?

この流れが企業単位を超えて日本全体に広がるとどうなるのでしょうか?

かつて、日本は「世界一の金持ち先進国」として誇りを持っていました。しかし、今では競争力の低下が指摘されるようになっています。仕事に対するスタンスの変化が、日本の国際的な立場にも影響を与えているのではないでしょうか。

さらに、今の中堅社員層もまたバブル期入社組や就職氷河期世代として、それぞれ独自の価値観を持っています。その結果、企業の中枢を担う層ですら「軟弱だ」と言われることも少なくありません。

これからの社会で生き抜くために

若手社員が「頑張ってもできないので許してください」というスタンスで生きていける社会が今後も続くのでしょうか?あるいは、そうした姿勢のままではいずれ淘汰されてしまうのでしょうか?

個々の社員や企業がどのような方向性を選択するかによって、未来は大きく変わるはずです。最終的には、「あなた自身はどう生きていきたいのか?」という問いに向き合うことが求められるのかもしれません。

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