名探偵の推理ごっこはヒーリングじゃない
「きっとこういう理由があるに違いない」
「たぶん私は過去にこういう体験があって、それが原因で今こうなってるんだ」
そんなふうに、まるで頭の中で名探偵のように推理を繰り広げて、あれこれ「それっぽい筋道」を思いつく――。
その時、自分では「深い気づきを得た」ような気になっているかもしれませんが、残念ながらそれは単なる思考の自己満足です。
頭で考えた筋が通っているように見えても、それは思考の混乱を自分で合理化してるだけのパターンが多い。
そして、それを「思考の土台を見つけた」と誤解するのは、ヒーリングの本質から外れています。
願いが叶わない“やさしげな理由”に騙されるな
中には、自分で現実をうまくいかせないようにしておきながら、
「私、ちゃんと実力がつくまでは叶えちゃいけないと思ってて…」
「まだ準備不足だから、あえて先延ばしにしてるんです」
なんて、もっともらしいことを言う人がいます。
でもその裏には、
- プレッシャーに耐えられない
- 期待されたら怖い
- もし失敗したら恥ずかしい
といった、自尊心を守るための臆病さが隠れていることが多い。
つまり本音では「叶わない今」のほうがラクで安全で、
むしろその状態を第一希望にしてしまっているんです。
にもかかわらず、それを“謙虚さ”とか“責任感”のせいにするのは、相当に狡い。
そういう狡さを「私、いい人なんです」と偽るのは、自分に対してもヒーリングに対しても不誠実です。
どんなに恥ずかしくても“本当の本音”を受け止めろ
ヒーリングは、頭で納得することじゃない。
リーディングで見えたこと、チャネリングで感じ取ったことを、
どんなに不都合でも、傷ついても、恥ずかしくても、正面から受け止める勇気が必要です。
それをやらずに、いつまでも「もっともらしい仮説」をこねくり回して納得したふりをしているのは、
ヒーリングの根本から逃げているだけ。
そんな状態のまま「ヒーリングを続けています」なんて言っていたら、本気で関わっている人たちにとっても失礼です。
本音と向き合う覚悟がないなら、やめたほうがいい
本当に、自分と向き合うことから逃げ続けるのなら。
言葉は厳しいけれど、ヒーリングなんかやめたほうがいい。
だってそれは、「見ないふりをする人間が、人を癒そうとする」という矛盾だから。
癒す側に立つなら、まず自分が自分と向き合うこと。
それがどんなに不快で、どんなに痛くて、どんなに格好悪くても。