1. 若いうちに全力疾走するのが「王道」だが…
「若いうちは全力疾走して、中高年以降に出世する基盤を作る」というのは、かつてのキャリアの王道だった。しかし、現実には多くの日本人がこの戦略を実践できていない。あるいは、実践しても期待ほどの成果を得られず、限界を迎えてしまう。
・頑張ろうとしても続かない
・努力してもMARCH程度の大学止まり
・東証一部上場企業に入社できても、それが限界
つまり、そもそも、そこそこハイスペックとされる肩書き(≒上記でいうMARCH以上の偏差値の大学卒業までこぎつけられた人)に到達できる人自体が全体の10%以下というデータがあるうえに、その数少ない表面的な「ハイスペック」であっても、これからの時代を生き抜く本質的な力(適応力、突破力、リスク耐性など)が不足している層が多いのだ。
2. 中年以降の現実:年収500万円が限界
このままいくと、多くの日本人は中年以降に「どこにも行けない」状態になる。
・会社にいても、辞めても、リストラされても年収せいぜい500万円(額面)がMAX
・税金や社会保険料を引かれると手取りは200万円台にまで減る可能性も
・生活水準はどんどん低下し、現実を変える力もない
SNSで愚痴をこぼしても、状況は変わらない。自分自身の能力・スペックが、すでに「この程度の人生」を示してしまっているのだ。
3. これからの日本:下がり続ける生活水準を受け入れるしかない
戦後の日本人が闇市で蛙やドブネズミの肉入りスープを買って食べていたように、今後の日本人の生活水準は急激に低下していくかもしれない。
・物価上昇や税負担増で実質的な可処分所得は減少
・社会保障制度の崩壊で老後の不安が増大
・格差が拡大し、貧困層の生活はますます厳しくなる
このような環境の中で、大多数の人々は「下がり続ける生活水準を受け入れて耐える」しかなくなる。
4. 過去の選択のツケを一生かけて払う時代
極端なことをいえば、義務教育を税金で無償で受けさせてもらいながら「勉強が嫌い」と怠けるような「チャンスを自分から捨てる罰当たり」的な生き様を何事においても続けた結果が、社会に出てからの現実となる。
・スキルを磨かなかった人は淘汰される
・努力を怠った代償は、これからの長い人生で払うことになる
・悲観的だが、もはやそうするしかない
5. できることから始める:「今からでも間に合う現実的な対策」
ここまでの話を聞いて、「もう手遅れだ」と絶望するか、「今からでも何かできることはないか」と考えるかで、未来は大きく変わる。たしかに、日本の経済環境や個人のスペックには限界があるかもしれない。しかし、全く道がないわけではない。
✔ 小さくても「変化」を作る行動を始める
- スキルを磨く(特に、英語・IT・データ分析・マーケティングなどの市場価値が高いもの)
- 副業や投資を少額からでも試す(最初は1万円の副業や積立NISAからでもOK)
- 転職市場の価値を知る(自分の市場価値を把握するだけでも視野が広がる)
- 無駄な固定費を減らし、身軽になる(家賃やサブスクを見直し、選択肢を増やす)
- 「このままではヤバい」と思う環境に身を置く(成長できる人とつながる、海外を視野に入れる)
✔ 「向いているか、やりたいか」ではなく、「稼げる仕事」を選ぶ
この状況で、「自分に向いているか」「やりたいことか」という贅沢を言っている場合ではない。とにかく今の時代に仕事がある職種、収入につながるスキルをリサーチし、実力があれば年齢や学歴を問わず稼げるものを選ぶべきだ。
・AIを使ったクリエイティブ職
・データサイエンス
・プログラミング
・医療/介護/福祉など人手不足の分野
・物流・建設などのインフラ系
など。
これから先の勉強や自己啓発というのは、
「なんだかよくわからない資格を取る」
「スクールにお金を払って満足する」
「受かったけど仕事にならない」
では意味がない。
結局、市場が求めている仕事に適応できなければ、どんな資格も自己満足にしかならない。努力するなら、確実に生活を守るための方向へ舵を切るべきだ。
もちろん、一夜にして大逆転できる魔法の方法はない。しかし、小さな積み重ねが3年後、5年後に「生き残る力」になる。
今の日本は、どこかで「みんなで沈めば怖くない」という空気がある。しかし、それに流されずに、できる範囲で行動を積み重ねていくことが、これからの時代を生き抜く鍵になる。